当たり前と思っていた、名前で呼ばれるということ
少し前、大人になってから初めて小児科へ行った。
産婦人科と小児科が同じフロアにある病院なので、慣れ親しんだ場所で赤ちゃんの健診も受けられるのはありがたい。
当然、妊娠中何度も通った産婦人科では、「〇〇さん」と名前で呼ばれてきた。産後入院中だって、「〇〇さん」、なんなら赤ちゃんのことも「〇〇ベビー」という感じで、あくまで「私」が主体だった。
ところが・・・
初めて小児科へ行って驚く
小児科では私の育児相談にものってくれた。
ただその時、一度も名前を呼ばれなかったことに驚いた。
「1日10回以上の授乳だとママのストレスになるから、ミルク増やしても良いと思いますよ」
「今より母乳の間隔があくけど、ママは搾乳という手段ももってらっしゃるので」
その後も、私の名前を敢えて避けているかのように(笑)、
何度も何度も「ママ」と呼ばれ途中からそれが気になって仕方なかった。
固有名詞を失った感想
隣のAさんも、その隣のBさんも、みんな「ママ」
急に一般名詞で呼ばれるようになり、正直ちょっと違和感がぬぐえない。
うまく説明できないが、人間以下になりさがったような。笑
※ちなみに欧米では、「〇〇ちゃんのママ」とは呼ばずママ本人の名前で呼ぶことが多いらしい。私はその方が自然に思える。
子供の人生が親のものではないように、
親の人生だって子供のものではないはず。
いつか子どもが巣立ったとき自分を失っていた、なんてことにならないよう、
自分の人生は自分で生きていく努力をしよう。
その姿を子に見せることも立派な子育てだと思うのだ。