「今日は2人に話がある」
先日両親が私たち夫婦を訪ねてきたときに言われた。
聞くと母方の祖父が胆管癌で余命1年と宣告されたとのこと。
(先日のブログでも書いた、私が1番尊敬する祖母の夫にあたる人)
年齢も86歳、病気をしても無理はない。
しかしこの祖父、つい1週間前にもiPadを使ってLINEを送って来たり、毎朝公園で太極拳をしたり(大会にも出ている)、絵画展に毎年出品していたり私から見るとめちゃくちゃ頭の冴えた、理想的な老後を送っているおじいちゃんだった。
仕事人間だった割には老後もちゃんとしているタイプの人だ。
1番親しい親族の余命宣告
高齢とはいえ、私にとっては両親の次に親しみを感じて生きてきた祖父母に関することだ。
子どもの頃からたまに、亡くなったときのことを想像して密かに泣いたりしていた。
今もその祖父母の家から誰よりも近い場所に住んでいるし、結婚後しばらくは無駄に月1で遊びに行っていた。笑
悲しくない訳がない。
ただ、今回の話を聞いたときの自分は不思議なくらい冷静だった。
「あ、そうなんだ」
無表情でこう言う以外の反応の仕方が見つからなかった。
生と死
ここ1週間で目の当たりにした生(子供の誕生)と死(祖父の余命宣告)。
新たな命を生み出し、無限の未来があるように思えていた矢先、
人間の寿命には限度があることを思い知った。
感情が動くほどまだ消化しきれていないのかもしれない。
先々週祖父が入院した際、様子を聞くために電話すると、
出産直前の私にストレスをかけまいと「検査入院してるのよ、すぐ退院する」と優しい嘘をついてくれた祖母。
実はめちゃくちゃショックを受けていると聞いた。
とりあえず、早いうちに初ひ孫を連れて会いに行こう。
私の人生に良い影響をたくさん与えてくれた夫婦に、
感謝を行動で示していくのが残り1年の私の役割だと思っている。
その人の価値は「最後」に表れる。
祖父の最後を人生で1番充実した、満足できる時間にしてあげたい。